ワイン好きなら一度は訪れてみたいブルゴーニュ。この記事では、普通のワインツアーでは物足りない方のために、レンタカーとWinalistというサービスを使って、自分自身でワインツアーをアレンジする方法についてご紹介します。自分だけのオリジナルツアーを組んでブルゴーニュを満喫しましょう!
ブルゴーニュのワイナリーを巡るコツ
- ワイナリーは事前に予約する
- フランス語が話せて時間があれば電話で、フランス語が話せない or 時間がないならオンラインでの予約がおすすめ
- オンラインでの予約はWinalistがおすすめ
- レンタカーは国際免許証と日本の免許証の両方があれば借りられる
- 移動は高速ではなく下道がおすすめ
- ワインテイスティング時は、テイスティングポットにワインを吐き出す
ブルゴーニュ地方:ワイン愛好家の必見スポット
ブルゴーニュ地方って、ワイン愛好家にはたまらない場所なんですよ。フランスでも有名なワイン産地で、その歴史はローマ時代まで遡るとのこと。ブルゴーニュ地方は、ピノ・ノワールとシャルドネが主流品種であり、小さな畑ごとにブドウが育てられています。それぞれの畑が独自のテロワール(風土の特徴)を持っていて、そのおかげで同じブルゴーニュ地方で、同じ時期かつ同じ製法でワインを作っても、畑によって味が全然違ったりします。「ロマネ・コンティ」や「シャンベルタン」あたりの畑は熱心なワインファンの方でなくても聞いたことがあるのではないでしょうか?
もう一つの特徴が、ブルゴーニュにはワインを他のワイナリーから買い付けてブレンドし販売するネゴシアンが少ないこと。小さな各ドメーヌがブドウ栽培から醸造まで全て自分たちでやっていて、手間暇をかけた製法がワインの品質をを引き立てているんです。
ブルゴーニュ地方は、まさにワインファンの宝庫なんです。その土地の風味を最大限に活かしたワインは、一度口にすればその深い魅力にハマること間違いなし!ここに来れば、ワインの無限の可能性とその魅力をガツンと感じられるはずです。
ワイナリーの予約
ブルゴーニュのワイナリーを訪問するには、大きく分けて3つの方法があります。
①予約なしで現地に突撃訪問
ブルゴーニュでは、いくつかのワイナリーで当日受付をしています。実際、レンタカーを走らせていると、試飲や見学歓迎のワイナリーをいくつか見つけました。ただ、実際行ったら閉まっていたなんてこともフランスではよくあるので予約をすることを推奨します。
②電話による予約
ブルゴーニュのワイナリー訪問においては、この方法が一番メインだと思います。実際、有名なワイナリーのほとんどはオンラインでの予約をとっていません。基本的にはフランス語で電話し、有名なワイナリーであれば、少なくとも1週間前には予約をとることをおすすめします。
③オンラインでの予約
オンラインでの予約はフランス語を話せなくても大丈夫。とても簡単です!オンラインでの予約を行っているワイナリーはたくさんありますが、これらのワイナリーの情報を一括掲載してくれているのが、Winalistというサービスです。行きたい日付と人数を選択すれば、その日に予約可能なワイナリーが一覧できます。
「Reservation immediate」と表示されているものは、申し込んだ時点で予約が確定するので安心。これが付いていないものは、申し込んだ後にワイナリー側で予約の承認をし、その後予約が確定します。ワイナリー側で時間の都合が取れない場合は、メールで代わりの時間帯を提案してくれます。
このサービスがとても便利!日本もこれの日本酒版とかあるんですかね?
今回は、急遽ブルゴーニュに行くことが決まったこともあり、こちらのサービスを利用しました。
ワイナリー巡り日帰り旅行記
さて、まずはパリからブルゴーニュ地方へのアクセスのいいディジョンへ移動します。この日は朝7時30分にパリを出て、TGVでディジョンに向かいました。ディジョン駅には10時に着いて、すぐにAlmoのレンタカーサービスで車を借りました。保険込みで120ユーロぐらいだったと思います。
1. Maison Chanzy: 歴史と風味が語り合うワイナリー
ブルゴーニュ地方で最初に訪れたのは、Dijonから車で約1時間30分。Bouzron地区にある、その伝統と品質で知られるMaison Chanzy(メゾン・シャンジー)です。到着すると、受付のお兄さんにWinalistの予約できた報告。快くテイスティングルームに案内してくれました。
ここブーズロン地区は、ブルゴーニュでも唯一アリゴテ100%のものが、AOCブーズロンを名乗れるという珍しい地区。ピノノワールやシャルドネではないんですね。
青りんごのようなフレッシュな香りとすっきりとした酸味が特徴的なアリゴテ100%のブーズロン白をオープナーに、シャルドネやピノノワールなど計6種類のワインをいただきました。どれもおいしい~!全部飲み干したいけれど、車の運転があるのでテイスティング用のポットにワインを吐き捨てます。もったいない(泣)
2. Chateau de Pommard: 贅沢な空間で味わう一流のワイン
次に訪れたのはChateau de Pommardです。ボーヌ市街のすぐそばにあるのでアクセスも便利。名前の示す通り、お城のような美しい建築と高品質なワインで知られています。
AOC Pommardは100%ピノノワール。Chateau Pommardは自社で持つ畑のピノ・ノワールをブレンドすることにより、複雑さと絶妙な酸とのバランスを実現していて、一度飲んだら忘れられない風味が広がります。
Chateau de Pommardの所有する畑の土壌の違いなども解説してくれて、どうして畑によって葡萄の味が違ってくるのかを丁寧に教えてくれました。
3. Domaine Charles Pere et Fille: 家族愛が詰まったワイナリー
昼食を取り小腹を満たしたので、次のワイナリー「Domaine Charles Pere et Fille」へ向かいます。家族経営の小さなワイナリーで、愛情深く育てられたブドウから生まれるワインが特徴です。ここでは、繊細な風味と華やかな香りが魅力のピノ・ノワールとシャルドネを試飲しました。
案内してくれたお姉さんの話から、このワイナリーのワインは、その生産過程に家族の温かさと愛情が感じられます。名前の由来を聞くと、案内してくれたお姉さんのお父さん(Pere)とその娘(Fille)のお姉さんから来ているとのこと。いいですね~。
ちなみにお姉さんには姉妹がいるそうなのですが、なぜFillesではなくFilleなんだろうという無粋な疑問はワインと一緒に流し込みます。
特に白い花やマンゴーのような南国系フルーツの香りが漂い、ミネラル感のあるしっかりとした厚みある味わいのPouilly Fuisse 1er Cruと、黒い果実の香りと花のブーケを閉じ込めた、タンニン、酸味、果実味のバランスが美しいGivery-Chambertinのピノノワールが最高の味わいでした。本日のベストワイン!なので買っていきます。それぞれ29ユーロと37ユーロ。安くはないですが、自分で見つけたワインという感動もあって最高の買い物です。
なお、このPouilly Fuisseは2021年に1級の認定が降りた最新の1級畑。今回飲んだのがその2021年のものだったので、なんか嬉しいですね。
4. Domaine Quivy: 地元ブドウの力強さが生み出す味わい
最後に訪れたのはGivery-Chambertin地区にあるDomaine Quivy。地元のブドウから生み出される力強い風味と深い味わいが魅力のワイナリーです。
グランクリュの多くがこの地区にあるという理由だけでふらっと訪れましたが、ここでは村名ワイン、1級ワイン、そしてなんとGrand Cruを試飲させてくれました。おじさんに感謝この上なし。(そして痛恨の写真撮り忘れ)
おじさんが言うには、1級畑や特級畑はまだ若いものしか出しておらず、飲み頃は10年先だそう。10年間寝かすことで、酸味や渋み、果実味のバランスが取れ、最高の味わいになるんだとか。それでも一口飲むとその力強さと深みに圧倒され、ブルゴーニュの魅力を再認識するような味わい。十分美味すぎる。。。将来はどんな味になるのかな~と思いを馳せつつテイスティング終了。
ディジョンに戻り、20時の電車でパリへ戻りました。
終わりに。ブルゴーニュの風景と道すがらの感動
レンタカーでの移動を選択したことで、ワイナリーを巡るだけでなく、ブルゴーニュの絵画のような美しい田舎の風景も堪能できました。。葡萄畑が広がっていて、その向こうには丘が見えて、あたり一面が本当に絵画のよう。こんな美しい景色、一日中見てても飽きないくらいですよ。移動は、高速じゃなくて下道を使ったんですが、これが大正解でした。
ちなみに移動ルートは、Googleマップを使ってスムーズに見つけられます。色んなところを巡りながら、ブルゴーニュ地方の自然や人々の生活に触れられて、すごく心地良い体験でした。
今回訪れたワイナリーはどこも、自分の畑を持っていながらも他の畑からブドウを買い付けてワインを作っていたので、同じ製法でも畑が違うとこれほどまでに味が変わるのかとびっくりしたものです。
Winalistでワイナリーを予約してレンタカーを使うことで、自分のペースでブルゴーニュ地方のワインを楽しむことができたんです。次回は、あなたもレンタカーで自由なワイナリーツアーを試してみてください!自分だけの最高のワイン体験が待ってるはずですよ。